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長期休暇中の宿題が・・・ [授業実践]

後期に入ってからの授業も徐々に軌道に乗りつつあるなかで、生徒から提出された教科書本文の英語による要約課題をパラパラとよみながら、冬休み中にどんなことを宿題としてさせようか、と思案をめぐらせていたところ、一緒に科目を担当しているある一人の教員が、こんなことを言ってきた。

「冬休みは、社会のレポートが大変だから、宿題は出来ない子とってはきついよ。だから、単語集の暗記だけにして、その他の課題は出すのを止めましょう」

なんだそれ。勉強が大変になっている生徒にさらに追い討ちをかけないために、という発想なのでしょうが、科目としてのハードルを安易に下げてしまうのはどうなのか。激しい違和感を覚えると同時に、憤りさえも感じます。

長期休暇というのは、たとえば、(ありきたりのパターンだと)文法・読解問題集に取り組ませたり、英語の本を一冊読ませたり、英作文を書かせてみたりなど、普段の授業での指導の中で手薄になっている部分を補強するいいチャンスと捉えるべきだと考えます。「宿題」というある種の強制力があるからこそ、英語が得意な学生(特にそのなかでも、自主的に勉強する、という意思が弱い人)から苦手な生徒まで、往々にして難しく厳しい課題に取り組むことができるのではないでしょうか。

その強制力をなくしてしまった時、いったい誰が勉強するというのか。ごく数%の英語が好きな生徒以外は、はっきり言って誰も勉強しないでしょう(もちろん、強制力が無い=勉強しない、というが常に真であるとは思っていませんが)。ましてや、うちのような大学付属校だと、なおさらです。大多数の生徒が、いわゆる大学受験はしませんから。

他教科も含めて勉強が(シャレにならないほど)大変になっている生徒が可哀想だからと、彼らのために全体のレベルを下げる必要なんて全く無い。そんなアホなことを考えている暇があったら、彼らが課題を遂行するために必要な支援はいったい何なのか、ということを考えたほうがいいし、むしろ考えるべきではないでしょうか。

科目の coordinator は、私なんですけど、いろいろ諸事情があって、あの人には、ちょっと逆らえないという…。この「諸事情」が、結構いろいろな障壁になってるんだよなあ…病んでますよ、ホントに笑。というわけで、まことに残念ながら、冬休みは、単語集の暗記以外は何も無し、ということに同意せざる得ないという悲しい結末です。

授業の哲学 [授業実践]

今年度の担当科目の1つに「英語Ⅰ」というのがあります。これは、高校1年生の、世間的には「リーダー」と呼ばれることの多い科目です。うちの学校でも、この科目については、読むという側面を重視して教えられています。まあ、学習指導要領的には、読解だけではなく、聞く、話す、書くことも含めたすべての技能を指導することを視野に入れた科目のはずなんですが。

私と他2人の教員で担当しているのですが、そのうちの1人と話していたときのこと。いま扱っているレッスンについて、こんな質問をされました。

「知覚動詞+目的語+原形不定詞の受身の形はここで教えておきますか?原形不定詞が受身ではto不定詞になることを注意させないといけませんね」 

「この学年の生徒は仮定法をどの程度知っているのですか?教科書のなかに出てくる、直説法の if なんですが、仮定法との違いを説明したほうがいいですか?」

正直言って、この議論は私にはピンと来ませんでした。今回のレッスンの教材研究をするにあたって、こういう観点は、「無」でしたから。文法研究の詰めが甘いと言われればそれまでですが、次のようなことを考えました。

私はこの科目の授業をどのように進めているかというと、先日も少し書きましたが、英語によるOral Introductionや、生徒と教師との英問英答によるやり取りを中心として、なるべく英語のままで読解のポイントとなる部分を理解させ、最終的には文章の内容を英語で要約させるところまでやっています。

もちろん、文法や語彙・イディオムの解説、日本語訳も(しっかりと)つけますが、あくまでも授業の焦点は「英語から英語で情報を読み取りまとめる」、つまり「読解」(←限定的な意味ではありますが)ということにあります。

だから、教材研究も、読解発問、読解のポイントの提示順序、Oral Introductionにおける、新出単語や表現などの平易な英語での言い換えと補足説明、英語による背景知識の説明、などを考えるのに時間が費やされます(文法研究も行うのは当然のことです)。

授業では、本当に必要不可欠な文法事項(や単語)以外は、本文を「読解」しているときは細かく立ち入ることもないし、場合によっては一切触れないときもあります。ましてや、文法的な変形操作を「読解」の最中にやることなどありませんし、反意語やら派生語やらを黒板に脈絡無く羅列することもありません。内容理解に貢献するものだけを厳選して取り上げているつもりです(もちろん、このプロセスで省略されてしまった事項は、本文がすべて終わってから、必要に応じて別に時間をとって丁寧に解説を施しますよ)。

で、最初のハナシに戻るのですが、結局、私ともう一人の教員は、授業に対する視点というか、議論の立ち位置が全然違うんですよね。一方は「文章」の内容(要旨)を読み取ることが思考のスタート地点。もう一方は、外国語の「文」を解読して、日本語とも照らし合わせながら意味を理解していく、というプロセスが中心に考えられている(と推測)。

よって、教材研究のスタンスも全く異なっているのではないかと思うのです。

これは、どちらが正しいとか間違っているとかではなくて、授業を通して何がしたいのか、何を重視しているのか、生徒にどういう知識や技能を身に付けてもらいたいのか、根本的な部分での授業観の違いであって、ある意味、交わることの無い議論のような気がします。

でも、担当者間で授業コンセプトのベクトルが「ねじれの位置」って、ちょっと微妙なんじゃないか、という疑惑が。。。ただ、授業観というのはその人の教師としてのアイデンティティーに関わる部分かもしれから、議論しにくいよなぁ・・・と思ったりする今日この頃です。

英語を英語で教える [授業実践]

皆さんは英語のリーディング(英語Ⅰ・Ⅱ)の授業をどのように展開していますか?

私は、昨年度までは、手堅い文法訳読式(と自画自賛しておきます笑)の授業をしていましたが、今年度からは、Oral Introduction(注:ここでは、Oral Approachで提唱されているものよりも広義で、「英語による内容説明」ぐらいの意味で使います)や英問英答を中心としたやり方に変更し、大体30分ぐらいは英語だけで授業を進めるようにしています。

なんで、方針転換をしたのか?と言われても、自分でもよく解らないのですが、元々は、どんな形であれ、授業の中で出来るだけ多くの英語に触れさせたほうが良いだろう、という程度の問題意識だったのではないかと思います。

4月当初、始めたての頃の授業は、簡単なOral Introduction「的」なものを行ったあとで、黙読させたり、CD聞かせ、続く英問英答では教科書本文の脚注についているものをベースに4~5問ほど、ぶっきらぼうに質問して答えさせ、文法、語彙表現の説明、という感じでした。なかなか、英語で進める授業としては、テンポよく展開していたと思いますが、回を重ねるごとに物足りない感じが拭えなくなってきました。

やはり、教師が一方的にしゃべって終わりだったり、一問一答をするだけというのは、あまりにも機械的なところがあって、生徒も多かれ少なかれ英語でのやり取りのauthenticityのなさに感づいてしまっていたところがあったんですね。

そんな訳で、最近では、授業における教師と生徒の「対話」を意識するようになりました。

と、大げさに言ってますが、要は教師が一方的にテクストの内容を説明して理解させていくのではなく、適宜、生徒に様々な質問を投げかけ、その応答を受けてさらに教師が説明を加えながら、また新たな質問を投げかけていく、これを繰り返しながら、教師と生徒が一緒になって、”Oral Introduction”を作り上げ、文章の内容理解に至る、ということです。

考えてみれば、こういうことは、一般的に「授業」という営みの基本的な姿なんですよね。生徒は、他教科の(あるいは、訳読の)授業を通して、上記のようなプロセスは日本語で日常的に経験をしているはず。

私のコンセプトとしては、これを英語でやってみましょう、ということなんです。

そうすれば、教師にとっても生徒にとっても、英語のコミュニーケーションとして、ある意味で「自然な」やり取りが期待できるのではないか。これも一つの言語使用の姿なのではないか、と私は思うのです。

いま現在、指導案は、まさにこの点を意識しながら作成しているつもりです。特にOral Introductionのスクリプトには、読解のポイントとなる質問を小刻みに、teacher talkのなかに織り込んで行くと同時に、理解の助けになる(テクストには明示されていない)背景知識にも可能な範囲で触れるようにするなどしています。また、スクリプト全体が無理なく、自然に流れているかどうかも確認するようにしています。

まあ、これをやり始めて教材研究が少し大変になりましたけど笑。実際に、どのように準備をしているのかについての具体的なお話は、また別の機会にでもしてみたいと思います。

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