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学会(例会)雑感 [外国語教育]

昨日、中等教育機関の教員がメインの学会である「英語授業研究学会」の例会に参加してきました。例会といっても、ゲストスピーカーによる講演を中心とした特別企画であり、ちょっとした支部大会のような感じもありましたね。

プログラムの1つ目の講演は、小学校英語に関しての高橋一幸氏(神奈川大)の発表。私は、残念ながら、これには間に合いませんで、ほとんど聞けていません。かろうじて、小学校英語の実例ということで、大阪府と神奈川県の2校での実践例を映像で見ることができました。特に、後者の事例では、6年生の英語による卒業スピーチの様子が印象的でしたね。もちろん小学生(で、かつ外国語でやるもの)なので、細かいところ(文と文のつながり、論理関係など)は突っ込みどころ満載ですが、このような経験が、「(英語を)もっと学んでみたい」という動機付けになるのなら、「外国語活動」も一定の意義はあるかな、と思います。

2つ目は、筑波大附属中の久保野りえ氏の、中学校英語教科書の本文の扱い方に関するお話。「真の英語力」を「直読直解できる」(これは、単純に「英語を前から順番に理解していく」以上の意味、概念を含んでいると思われるが)と定義し、これを授業作りの出発点としているようです。オーラルイントロとそれに続くQ&Aの実演もありました。自分がいま普段の授業で行っているやり方(発問の切り口、(説明の)日本語の使い方、写真や絵などを援用した内容および語彙の導入の仕方など)と方向性が同じであり、自分がこれまでやってきたことが大きくは「外れ」ていないことが確認できたような気がして安心(?)。ただ、オーラルイントロダクションに続く読解活動の部分も見たかった。

3つ目は、高橋正弘氏(神奈川県立大和西高)による、高校英語授業における、「日問音読」と「英問音読」の実践事例。(やや乱暴なまとめ方ですが)フレーズリーディングやchrous reading、読解発問(Q&A)、文法説明などをすべて統合した指導手順とでもいいましょうか。下の例にあるように「教師が括弧内の日本語で問いかける→生徒・学生は、その答となる(続きの)英語を音読」というようなかたちでテンポよく進めます。

 (いつのこと?)In 1977, (誰が何をしたの?)Wangari Maathai began a movemet (どんな運動を始めたの?)to save Africa's forest...

「日問」で内容理解も含めた音読練習のあと、「英問(上の括弧内の日本語が英語になる)」で練習というのが一連の流れのようで、実演もしていただきました。これは、どの教師も、程度の差こそあれ、無意識のうちにやっていることだとは思うのですが、一つのポイントは、括弧のところで、どんなキュー(発問、指示 or 解説 etc.)を繰り出すか、というところでしょうね。文章理解を引き起こすような、そして、簡潔明快なキューを投げかけなくてはいけませんから。そのための「言葉」を教師がどれだけ持っているか・・・この指導手順、本当の意味で使いこなすには、教師の力量が問われると思いますよ。

そして、最後は、中嶋洋一氏(関西外国語大学)の「学習の目的とは何か?-教科の論理と生活の論理」。講演を聴きながら、学習者に対して教師とは何なのか、考えました。私なりに、中島氏の話をふまえて、教師の役割を定義してみると、

「場面と文脈、話し手や書き手の気持ち(感情、意図)」と「それを表現する、記号としての言語あるいは談話」のあいだの双方向の矢印の理解をfacilitateする。

となります。そして、この2つをつなげることが、「生活」と結びつける、ということなんだと思います。そのプロセスで、いわゆる英語に「ついて」の知識(例えば文法・語法)を乗せられるかどうか、また、どのように乗せるか。中等教育機関の教員の<専門性>とはこういうことなのではないでしょうか。単に言語学や英語教授法に精通しているだとか、英米文学への教養が深いだとかはその<専門性>の一部に過ぎないでしょう。

指導技術なり知識をどんなに仕入れたとしても、この<専門性>を意識し、自分の頭で考えることがなければ、決して授業力はつかない―中島氏のメッセージを「私の立場で解釈」すると、このようになりました(いかがでしょうか?誤解してるかも知れませんが…)。

そして、講演のあとは、「お年玉大抽選会」(毎年恒例のようです)ということで、運よく当選して本がもらえました。実はすでに持っています笑。だって、多かれ少なかれ英語で授業やってるんですから、必読文献ですよね。でも、勤務先でのレファレンス用にちょうど良かった。ラッキーです。

アウトプット重視の英語授業

アウトプット重視の英語授業

  • 作者: 伊東 治己
  • 出版社/メーカー: 教育出版
  • 発売日: 2008/12
  • メディア: 単行本

 


年頭のご挨拶 [その他]

2010年になりました。新年明けましておめでとうございます。

開設してから随分経っているにもかかわらず、書いた記事が著しく少ない感がありますが、量よりも何とやら・・・ということで笑。

身の回りの私的なことの記述ばかりで、profoundな内容にはなっていないかもしれませんが、読んでいただいている皆さまにとって一つでも有益な情報が提供できていれば大変うれしく思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。


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